【贈り物のマナー】お年賀とは?
【お年賀とは】
〈1.お年賀とは?誰にあげるもの?〉
お年賀(おねんが)とは、日頃お世話になっている方に、「今年もどうぞよろしくお願いします」とご挨拶に伺う際の贈り物です。
お年賀の起源は、新しい年神様へのお供え物として、神棚に「御年玉(御歳魂)」を持参し、贈り合ったことが始まりだと言われています。この御年玉は元々、丸い鏡餅のことで今のようにお金を贈っていたわけではありませんでした。当時はお餅がとても希少価値のあるものだったようです。このお餅を神様からのお下がりとして、家の長から家族や奉公人に分け与えることで、一年の健康や豊作にあやかれるとされていました。
それがだんだんとそれぞれの家庭で餅をついて年神様へお供えすることが少なくなり、手軽に準備できるお金に変わっていったようです。
現代では「お年玉(お金)」は大人から子供へ与えるものとなっていますが、物品である「お年賀」は目下の方から目上の方へ贈るものです。具体的には、両親や親戚、お世話になった方、ビジネスでは日頃お付き合いのあるお得意先や会社にお渡しします。
目上の方から目下の方に贈る必要はありません。
お年賀はご挨拶に伺う際の品物のことなので手渡しで渡すのが一般的ですが、最近では宅配便でお届けすることも増えています。
〈2.お年賀はいつからいつまで?〉
お年賀は新年の挨拶であるため、1月2日から松の内(正月の松飾りがある期間)までに贈るのが一般的です。なお、家族で過ごすことが多い、元旦(1月1日)は避けます。松の内は地域によって異なるため、注意しましょう。
・関東:1月1日から1月7日
・関西:1月1日から1月15日
〈3.お年賀のお返しはどうしたらいい?〉
お年賀をいただいたお返しも、松の内の期間中であれば、「お年賀」として贈ります。松の内を過ぎてしまった場合は、「寒中お伺い」として贈ります。寒中お伺いの期間は立春の前までとなります。
・1月1日~松の内まで:「お年賀」
※松の内:関東は元旦~1月7日、関西は元旦~1月15日まで
・松の内~立春まで:「寒中お伺い」
※立春:季節を表す言葉である「二十四節気」のうち、暦の上で春が始まる日。
自分、もしくは贈り先が喪中である場合、「新年を慶ぶ」という意味であるお年賀は避け、松の内が過ぎてから寒中お伺いとして贈りましょう。
「お歳暮も贈ったけど、お年賀も贈るべきなのかな?」お歳暮とお年賀は贈る時期も近いため、こう悩まれる方も多いかと思います。1年の終わりと初めの大事なご挨拶であるため、両方贈ることが望ましいでしょう。
ただし、両方とも改まった品物を贈ると過度な印象となり、贈り先が恐縮してしまう可能性もあるため、どちらも贈る場合はバランスを取ると良いでしょう。お歳暮を贈ったときはお年賀を簡単な菓子折りにするなどです。逆に、「お歳暮を贈りそびれてしまった」という場合は、お年賀を改まったものにするという方法もあります。
〈4.お年賀で贈ってはいけないものはある?〉
・刃物
刃物や鋭利なものは「相手との縁を切る」という意味が込められているため、贈るのは避けましょう。これにはハサミなどの筆記用具も含みます。たとえ親しい相手でも贈らない方がよいでしょう。
・現金や商品券
お歳暮として現金や商品券などの金券類を贈ることは、「お金に困っている人への施し」という意味が意図せず込められてしまうため、贈ってはいけません。
・下着や靴下
下着は靴下は、誰しもが持っているもの。これらを贈ると「みすぼらしい」「これくらいも買えないの?」という、上から目線に捉えられてしまうこともあるため、避けるようにしましょう。
・靴、マット、スリッパなど履き物
これらは使用用途から、「相手を踏みつける」という意味を持ちます。感謝の気持ちと新年の挨拶を兼ねて贈るお歳暮には合いません。特に目上の方には贈らないようにしましょう。
・ハンカチ
ハンカチは昔、「手巾(てぎれ)」と表記していました。その名の通り、「手切れ」を連想させてしまい、縁を切るという意味に捉えられかねないため避けましょう。
これらの贈り物は縁起が悪いとされているため、贈らないようにしましょう。
お年賀のおすすめは、お菓子や日用品が無難とされています。お菓子を贈る際は焼き菓子などの常温かつ賞味期限が短くないものを選びましょう。また、ビジネスの場合は大人数で分けやすいような個包装されたものを選ぶと良いでしょう。その際、数が足りないことのないよう、少し多めに入っているものを選ぶのがポイントです。
〈5.お年賀の相場って?〉
予算は大体3,000円程度が相場とされていますが、贈る相手のお付き合いの程度によってやや違いがあるようです。
・ご近所の方:2,000円
・親、親戚:3,000円
・知人、友人:3,000円
・ビジネス:3,000~5,000円程度
お年賀の予算設定時に気を付けたいのは、「高すぎる品は控える」ということです。あまりにも高価な品物を贈ると先方が恐縮してしまい、むしろ印象が悪くなってしまうことすらありえます。大事なことは、相手のことを考え、「何が喜んでもらえるだろう?」と考えて品物を決めることです。
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